デザイナー羊男の毎日

日常の「気づき」のおはなし。ごゆっくりどうぞ。

ナッジ理論の解釈 0章

www.mhlw.go.jp

厚生労働省のサイトに面白い資料がありました。

日本のがん検診の受診率は改善されつつありますが、まだ40%という状況。厚労省も受診率を上げることで医療費の引き下げを図りたいところです。日本人の医療費が安いのは公的医療保険の恩恵によるもので、税金が源泉になっているワケですね。

「予防医療によりこの状況をなんとかしたい」という命題を受けた諮問機関やシンクタンクが知恵を絞っていて、その一つがこの資料です。余談ですが、病院や検査センターは受診率が上がることで国から補助金がもらえます。民間のシンクタンクはこの補助金を糧に運営されており、私が働いている印刷会社とタッグを組んで仕事をすることも多いのです。

 

ナッジ理論

ちょっと難し気な導入ではありましたが、実際に相手にしているのは生身の人間です。落語でいうところの熊さん八さんをイメージするとわかりやすいかな。

「ああ、めんどくせえな。がん検診なんか行く必要あるのかい?」っていう人が過半数を占めているのです。

そんな「受診に行かない人」の心理的バイアス(思い込み)を理解して、背中を押してあげるのが「ナッジ理論」。自由にダウンロードできますので、興味のある方はぜひご覧ください。人間心理のあるあるが単純に面白いですよ。受診率向上だけじゃなくて、マーケティングや教育などいろんなことに役立ちます。

 

雑談でさらにわかりやすく

これをネタに、昨日ひさびさに同僚と雑談していたのですね。

なかなかに楽しい時間が過ごせました。やっぱり資料だけだととっつきにくい部分もありますから。雑談で腑に落ちるというか、イメージが広がるというか。印象として残るんだと感じました。

なので、明日からシリーズで「ナッジ理論」についての雑感を載せていきたいと思います。目次としては上記の資料と同じく。

 

①「選ばなくていい」は最強の選択肢

②簡単にする、簡単にみせる

③得る喜びよりも、失う悲しみ

④みんな気になる、みんなの行動

⑤約束は守りたくなる、のが人の性

⑥狙うのは、心の扉がひらく瞬間

 

という感じで進めます(授業か?)。