デザイナー羊男の毎日

日常の「気づき」のおはなし。ごゆっくりどうぞ。

ナッジ理論② 簡単にする、簡単にみせる

明確な指示には素直に従う

現代人は好むと好まざるとにかかわらず、情報の渦のなかにいます。

いうなれば情報の買い手市場。そんな中で取捨選択していると自然と「難しそうなもの」は除外していませんか?

これは私の職業であるデザイナーが、最も気にしている習性だと言っても過言ではありません。

ちょっと関連した記事を前に書いていたので掲載しますね。

hitsuji360.hatenablog.com

 

ここでも書いていますが、まずは「わかりにくいもの」を「わかりやすく」

。なぜなら、最初の数秒で人はこれを見るべきか?見ないべきか?を判断し、見ないべきものの筆頭が「難しそうなもの」だからです。

「難しい」と書きましたが、実際の内容が難しいかやさしいかは別問題だったりします。要は「難しそうに見えるかどうか」が重要。内容は変えようがないですからね。

少なくとも明確に伝える工夫はする必要がありそうです。

それが下記になります。

・重要なメッセージは冒頭に

・簡単な言葉で

・何をすればよいかを具体的に

・求めるアクションは一つに

・必要のないこと(モノ)は削除

 

たくさんのデザイナーが空間を埋めるための作業をしているのも原因の一つと思うと、少し責任を感じます。

 

焦点をどこに絞るか?

厚労省の資料にもありましたが、まずはどこが一番のポイントなのかを探ることが大事です。

ポイントとは対象者の「興味のある点」または「気にしている点」です。

健診案内の書面を作る際に工夫したのは、まず「どこで受けるか」を決めてもらうんですね。そこが最も気にしている点だから。それを決めてしまえば、受診のプロセスは自然にスタートします。あとはスケジュール、電話予約とよどみなく流れます。

同じことを記載していても、「難しさ」はまるで違ってくる。

ナッジ理論を知っているだけでこの差が生まれることを私は肝に銘じています。

デザインは理論

よく「デザインはセンス」と思われますが、実はかなりの部分が理論的だったりします。まあ、無意識にやっていることもありますが、こんな風に体系立ててまとめてあると、それこそナッジ的によいデザインに行きつくような気もします。

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