昨日書いた記事で、どうしても追記したくなりました。
PDFの罪というか、コワイところがもう一つありました。
それは、校正用のデータがそのまま使われてしまうということ。
用語説明をすると「校正」とは、「このデザインや内容でいいですか?」という確認のための資料です。デザインに限っては「カンプ」という言い方もします。
校正用なので、もちろん印刷用ではありません。解像度も低くしてあるし、印刷に必要なトンボや塗り足しもありません。
【用語解説】
トンボ:印刷の最終工程の最後に製品サイズで裁ち落とすのですが、その目印となる4隅のマークです。点線の部分で切り取られます。(実際は点線はありません)
塗り足し:上の図ですとデザインが製品サイズジャストになっているので、裁ち落としの見当がずれると上部や写真の左・下に白い部分が出てしまいます。かっこ悪いですね。なので、裁ち落としてもいいように余分な部分を作るのが「塗り足し」です。
これらがないPDFの校正データはあくまでも確認用なので、校了(OK)になったら印刷用のデータを作るのです。
企業のモラルは?
しかし、稀にですが校了せずに案件が立ち消えになることがあります。予算が合わなかったとか、企画がペンディングになったとか。
どういう訳なのかわかりませんが、そんなときに校正用のPDFが印刷されていることがあるのです。ホント信じられません。
印刷会社ってなめられていますよね。これは訴えてもいいレベルだと思うのですが、営業も関係の悪化を恐れてなにも言えず…。
このあたりの「ま、いいでしょ」というモラルの低さは目に余ります。原因がコンプライアンスの不足なのか、社内のデータ管理の甘さなのかわかりませんが。
本当になんとかしてほしいものです。