デザイナー羊男の毎日

日常の「気づき」のおはなし。ごゆっくりどうぞ。

高級食パンの凋落

パンダが笑ったら

暮らせばわかるさ

大地はドラムと優しい麦

め組の庭

あの人はナルシスト

本物はすごかった

リンゴの次

泣かせてごめんよ

歴史は変わる

この後どうする?

許してちょんまげ

モノが違う

君とならいつまでも

アゴが落ちた

誰にもあげない

歴史は変わる

だきしめタイ

街がざわついた

あせる王様

 
あれ、どうしちゃったの?と心配された方、すみません。
これはいったい何でしょう?
 
これが、すべてパン屋さんのネーミングなんです。クイズを面白くするために意図的に「パン」関係のものとメディアで有名になったものは割愛したので、ちょっとずるいかな。
 
たまたま、ネットでこういう変わった名前のパン屋さんが軒並み閉店しているという事実を知りまして、「うん、そうか」と。Twitterでは、「ヘンな名前のパン屋がつぶれて、ほっこりしている」というツイートがバズったようですし。
確かに、私もこういう奇抜な店舗は街の景観にマイナスでは?とは思っていました。
これは前に書いたかもしれないけれど、横浜の中華街もそうです。
「ウチだけが目立てばいいや」というエゴイズムは、確実に街の美しさにダメージを与えています。
この手のパン屋さんの場合は、広告的な手法を用いているのが余計に鼻につくのかもしれませんね。テレビCMの「悪目立ち」も、人の記憶に残れば勝ちという手法はけっこう昔からあります。ただ、劇薬なのであまり長くは続けられない。瞬発的な広告には向いているけれど、パン屋のような永く続けていくような業態には不向きなんじゃないかと思います。
これをプロデュースしている人は、コンサルをすることでイニシャル費用をいただくので痛くないのでしょう。閉店してしまったパン屋さんはお気の毒としか言いようがありません。
パンについていえば、ブームの頃に話題にのるために高級食パンを2~3回買いましたが、確かにおいしい。でも、いつも食べたいものか?甘くてふわふわで日持ちがしない、1000円近くする食パン。そう思って、普通の300円くらいの食パンに戻りました。
比較対象ができることで、近所の昔ながらのパン屋さんがすごく正直で「いいパン」を焼いているイメージができたのも皮肉なことです。

「正直」こそ最高のマーケティングだ。

ということばを実感するのはこういうときですね。