嘘ではありません
これを最初に見たのは、電車の中吊り広告でした。
「なるほど、うまいねえ」というタイプの広告って珍しくなったなあって変な感想を持ったので覚えていたんです。
今はもっと「ビールがうまい」というような直接的な感じか、反対に企業広告みたいなイメージ寄りのものがほとんどじゃないかな。
こういうトンチ系のは、80年代に流行った記憶があります。
たぶん、世の中に余裕があったのでしょうね。ちょっと語弊があるかもしれませんが、「面白いもの」に価値があったし、広告の魔法が信じられていた。
糸井重里や川崎徹なんかの横文字職業(コピーライター・CMディレクター)がその作家性を求められていて、あとたぶんクライアントが寛容だったと推察します。「なんかよくわからないけど、面白いからいいじゃない」でGOできた時代…。
いや、そうじゃないな。やっぱり第一線の人たちはきちんとしたロジックで制作していたとコピー年鑑を見ていてわかります。1つのアイデアに対する「考えの量」やマーケティングのロジックはやはり見事なものだったと。
でも今はそんなプレゼンを聞いてくれる余裕すらないですよ。
GABAの広告で言えば「真実の口」を引き合いに出して英会話教室の誠実さを出しているのでしょうが、企画した人はなかなかの度胸です。せっかちなクライアントによく話を聞いてもらえたなって。あ、担当者が旅行好きか映画好きだったのかもしれないな。
でも、真実の口ってイタリアじゃなかったっけ?GABAは英会話ですよねえ。
まあそのへんは寛容に…。