デザイナー羊男の毎日

日常の「気づき」のおはなし。ごゆっくりどうぞ。

オフィスグリコに試されている私たち

あなたの会社にはありますか?オフィスグリコ

 

f:id:hitsuji360:20210827080845j:plain



こういうやつです。

田舎道に「野菜欲しい人はお金入れていってね」という販売方式で、売り物の野菜とお金を入れる箱が置いてあったりしますが、それのオフィス版ですね。

ただし、売り物は「お菓子」です。いや、アイスや飲み物もありますよ、私の会社では(お菓子の棚の下に冷蔵庫があります)。

で、お金を入れるのは「カエル」。どれも1個100円なので、カエルのお口に100円玉を入れると、パクッとするわけです。これがなかなか良くできていて、一度入れると戻らないしくみになっています。で月に一度グリコのおねーさんがお金の回収とお菓子の補充に来るというサービスなんです。

 

超アナログ

良くできていると言いましたが、その程度のものです。電子マネー、電子決済も定着してきた昨今で、超アナログなしくみと言えます。

余談ですが、電子マネー使ってます?なんだか一時期の(特典があった頃の)盛り上がりは影を潜めて、使ってる人を見たことがないのですが…。東京都内で飲食や買い物をしている印象なので、もしかしたら地方のほうが進んでるかもしれません。ま、いいか。

でも、このアナログさが気軽でいいんですね。「なごむ」といいますか、システム管理された職場の道端に咲いたタンポポのような存在です(急にポエジーな表現)。

ポッケに100円あったら、小腹を満たしたり職場の女子社員に「ま、食べなよ」なんてダンディを気取ったりできるわけです。

 

性善説

実はこのしくみ、セキュリティ感ゼロなんですよね。別にお金入れなくてもお菓子持っていけちゃうし、もっと言えばカエルのお尻からお金を抜いていくことも全然できちゃいます。実際、私も500円玉や1000円札をカエルのお尻から入れて、お釣りを持っていくというテクニックを使ったことがありますし。

要するにそのへんは、「使う人に任せますよ」という性善説の上に立脚したサービスといえますね。

 

誰もが、「悪い人」にはなりたくない

 

このサービス、私が知る限りではもう10年以上やっています。私の会社での話ですが。

これだけ続いてるということは、目立ってズルする人が少ないということでしょう。

たぶんこのサービスを企画したときに反対意見として出たと思われる「ルール違反」も全体売上の何パーセントであれば成立するという目論見でスタートしたんでしょうね。

なんだかこのカエルくんが「信頼してるよ」と言っているようで、そんな彼を裏切りたくないし、誰も進んで「悪い人」になりたくないんだと思います。

昨日、ビスコを頬張りながら、ふとそんなことを考えたのでした。