デザイナー羊男の毎日

日常の「気づき」のおはなし。ごゆっくりどうぞ。

大瀧詠一を聴きたくなる季節

ここ2~3年、テレビCMで一番使われている曲は?

 

これはもう絶対、「君は天然色」ですよね。さわやかで、キャッチーで、商品イメージをぐっと上げてくれる秀逸なメロディ。カバーもいいけど、やっぱり御大のオリジナルがいいなあ。大ヒットアルバムにして超ロングセラーで日本を代表するPOPSアルバム「A LOMG VACATION」略してロンバケの1曲目です。

 

私としては、特にこの季節に聞きたくなるのは「雨のウェンディ」です。こういうメローな曲を時々つくるんです、大滝詠一


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探偵物語」とか「WATER COLOR」とか。

コミカルな曲は照れ隠しなんじゃない?と勘ぐってしまいます。かなり気持ちいい。

 

大滝詠一といえばアメリカンポップスの大ファンで、引用の名手としても有名です。彼の作品について取り巻きの一人が、「この曲の元ネタは、これとこれとこれですよね」と得意になっていたら、御大「きみは三つしか見つけられなかったの?あと二つあるんだけど」。

こんな逸話には事欠かない。

 

でも引用だけではもちろん曲として成立せず、それを束ねる「個性」は必須なんだとも。だから決して多作のアーチストではなかったんですね。ロンバケから結局1枚しかオリジナルアルバムは出していなかったし。そこは彼のこだわりでもあったと思います。

 

引用といえば、思い出すのはビリージョエルの「This night」です。邦題「今宵はフォーエバー」誰だ?この邦題つけたの。 ま、いいや。

サビの部分がベートーベンの「悲愴」のメロディになっていて、そのアイデア、センスは完全に引用を超えていると思います。

あ、アニメ「あたしンち」の主題歌も似てるなと思ったけどこりは「威風堂々」でした。これも選曲の妙、すごいな。

 

私音楽の素養はまったくないんですが、アーティストの持つ才能ってバックボーン(どんな音楽に影響を受けたか)で決まるような気がするんですね。

 

ま、難しいことは考えず、大滝師匠の音の世界に浸りたいと思います。