デザイナー羊男の毎日

日常の「気づき」のおはなし。ごゆっくりどうぞ。

ナイアガラトライアングル VOL.2 についての考察1

 

01. A面で恋をして (作詞:松本隆、作曲:大瀧詠一)
02. 彼女はデリケート (作詞・作曲:佐野元春)
03. Bye Bye C-Boy (作詞・作曲:佐野元春)
04. マンハッタンブリッヂにたたずんで (作詞・作曲:佐野元春)
05. Nobody (作詞・作曲:杉真理)
06. ガールフレンド (作詞・作曲:杉真理)
07. 夢みる渚 (作詞・作曲:杉真理)
08. Love Her (作詞・作曲:杉真理)
09. 週末の恋人たち (作詞・作曲:佐野元春)
10. オリーブの午后 (作詞:松本隆、作曲:大瀧詠一)
11. 白い港 (作詞:松本隆、作曲:大瀧詠一)
12. Water Color (作詞:松本隆、作曲:大瀧詠一)
13. ハートじかけのオレンジ (作詞:松本隆、作曲:大瀧詠一)

 

どこから語ろうか?

いつもそうなのですが、思い入れのあるもの、お気に入りのものを語るのは勇気が必要となります。あまりにもお気に入り過ぎて文章が空回りしてしまい、「良さ」が全然伝わらないということも。そんな予防線を張りつつ、このアルバムを紹介したいと思います。なぜ、今?といえば、40周年アニバーサリーエディションの発売とそれに付随した多くの記事、そして書籍「レコードコレクターズ」の特集に触発されたからに他なりません。でもそうでなくても年に数回(特に春)このアルバムは聴いています。

 

私の宝物

私がこのアルバムを手に入れたのは、高校生の頃だったと思います。

当時の私のお小遣いは月5,000円。アルバイトは冬休み以外はしていなかったので、母親が不憫に思って設定してくれたのだと思います。その中からおやつや本、放課後のラーメンを捻出する身としては、レコードに払う2,800円はなかなかに大きな出費です。

今みたいにネットでレビューを見ることもなく、買う時は「えいやっ」という気合とともに。ジャケ買いで失敗したときは、そりゃ落ち込んだものです。

そんな中、「これが2800円は、安い」と思えた数少ないレコードがナイアガラトライアングル2だったのです。

まあでも、これの前に名作「ロングバケーション」があったので、鉄板だなという目論見はありました。でも、それを超えてくるワクワク感みたいなものがレコードからあふれてくる音楽の玉手箱でした。一気にお気に入りというか家宝というか。

ここに参加している杉真理も何かで言っていましたが、「これで2,800円が安いんじゃなくて、みんなここを目指さなくちゃいけない」ということかもしれません。まあ当時高校生の私にはそのあたりのレベルのことはよくわかりませんでしたけど。

 

ジャケットの秀逸さ

意外に語られていないのがジャケットのデザインです。「なんてかっこいいんだろう」と当時の私も、今の私も同意見です。「ロングバケーション」のジャケットはイラストが永井博、そしてデザインがフラミンゴスタジオです。ロンバケが大ヒットしましたからこれを踏襲してくるかと思いきや、まったく違ったアプローチ。まずはこの勇気とセンスに拍手ですね。コンセプトアートのようなこのデザインはすごくインパクトがあり、「いい意味で裏切られることの快感」を覚えましたし、「デザインってかっこいいな」というデザインの原体験を私に与えてくれたものです。

当時、友達の友達ですごくおしゃれなヤツが壁にこのレコードジャケットを斜めに飾っていて「こいつ、やるな」と思った記憶がよみがえります。CDよりもレコードジャケットってホントにかっこいいんですよ。とくにこういうシンプルなのは…。

 

むむ、いかん。けっこう長くなってしまいました。続きはまた明日で。