最近、秋元康先生のテレビ出演が多くなってないですか?
前にラジオの番組を持った話を書いたけど、
そこから堰を切ったように露出が増えた感じです。ただテレビでの秋元氏はラジオとは違ってもう少し実利的な「人に響く作詞法」を説く役割が与えられています。
ラジオよりもテレビのほうが「わかりやすさ」を求められるメディアだということがよくわかる。まあ、これはこれで面白いからいいのです。裏方の人の話ってあまりテレビ的じゃないけれど、私はすごく好きなんですよね。
で、彼の作詞の作法がまた面白いのです。比較として同じベテラン作詞家の「松本隆」が出てくるのですが、作り方がまるで違う。バンド出身(パートはドラム)の松本氏はすごく「言葉の音」やノリを大事にして曲を組み立てる。対して放送作家出身の秋元氏は、自分の体験からインスパイアしていくという感じです。
インフルエンサーはマーケティング用語だしフォーチュンクッキーはたまたま彼がその時に出会った体験がもとになっている。自分の琴線に触れるものを「時代の声」として歌に込める手腕は素直にスゴイと感じます。
自分が感じなかったら、人を感動なんてさせられないのでしょう。そして案外身近な日常にダイアモンドは存在している。これはクリエイティブ全般に言えることだと思いますけれど。
これだけ大御所になってもいまだに若手の動きを気にしたり、リスペクトしたり。そんなところも見習いたいですね。