デザイナー羊男の毎日

日常の「気づき」のおはなし。ごゆっくりどうぞ。

買い物に求めるストーリー ~マツコ&有吉かりそめ天国を観ていて~

先日テレビ(マツコ&有吉 かりそめ天国)を観ていて、有吉弘行のひと言に「ああ、そうだな」と膝を打ちました。

余談ですが、どうも最近の有吉はとがった部分を完全に封印していますね。テレビ局の方針なのかスポンサーの意向なのかわかりません。本人が「もうこういうのはいいかな」と思ったかもしれないし。今は「普通の人の感覚をわかってる芸能人」として、「こんなこと思わないですか?」という論調が多い。

まあコンプライアンスとかあるだろうし炎上も怖いし、しかたない部分もあるのでしょう。でもちょっと地味な印象を受けますね。ま、いいか。

 

買い物にストーリーを求める男

有吉「買い物するときにさ、男ってストーリーを求めるじゃない」

マツコ「え?あんたもそうなの?意外」

というような会話がありまして。

確かにそうなんですよ。これ男の特徴なのかもしれません。

横にいた妻が「絶対そう」と語気を強くして言いましたから。

クルマとかスニーカーとかインテリアとか家電とか…。食べ物だってそうです。

ってほとんど全部じゃないかってくらいストーリーを求めています。

「ストーリーを買ってる」と言っても言い過ぎじゃないくらいなんです。

このスニーカーは1960年代にアディダス創始者が初めて企画したテニスシューズだよとか、この店のコーヒーはグアテマラでも希少豆を使った深入りにこだわった1杯なんだとかね。

興味のない人には「ホントどうでもいい」ようなことなんですがね。

 

Z世代の特徴でもある

この傾向は男っぽいなと有吉も私も思っていたのですが、実は最近の若年層の傾向にも当てはまるようなのです。いわゆるZ世代(1990年代半ば以降に生まれた世代)ですか。

彼らが生まれ育った時代性ももちろんあります。

爆発的に普及したSNSを通じて企業と個人の間で情報の非対称性がなくなったこと、またブロックチェーンなどの技術進歩で、あらゆるもの・コトのトレーサビリティーが可能になったことが大きい。商品の原価率や環境負荷、従業員の労働環境など、これまで企業が意図的に隠せば見えなかった裏側の部分にまで生活者の目が行き届くようになったことも原因のひとつかな。

だから、私たちオジサン世代の蘊蓄好きとはまたちょっと違うのですね。

 

私が最近買ったジャンパーなんですが…

こんなに大きく「ECO」のラベルが付いています。案外こういうタグって脱いだ時に目立つのですよ。このジャンパーの素材や製造工程でのサステナビリティは、私にとって心地いい「ストーリー」になりうるのです。

エコやサスティナブルって実際いいことなんですけど、そういう側面もちゃんと持っているということなんです。