もう、大人ってカタカナ用語がホントに好きなんだから。
まさか、今でも「アグリ―(同意)する」って言ってる人います?こういうのもやっぱり流行り廃りがあるようで、カタカナの中で移り変わっていくもののようです。
メリットがベネフィットになって、今ではまたメリットに戻っていますし。やれやれ。
WIN-WIN
カタカナで書くと冗談みたいな「ウィンウィン」。ウィンウィンの関係とか、一度は使ったことがあるのでは?
意味としては「ウチもオタクも双方にうれしい結果が得られる」ということですが、私は「みんながハッピーになりますよね」と言っています。
だって、それこそ「そこにいるみんながわかりやすい」ことがハッピーだと思うから。
KPIとかOJTとか自慢げに話している人を見ると「ああ、あなたはデキるビジネスマンなんですね」と思惑通りに受け取ってあげます。
まあ、その場での理解(コンセンサス)が成り立っていれば効率化のために使うのはアリですが。
カスタマーサクセス
さあ、新しいカタカナ用語です。ニュアンスとしては「WIN-WIN-」に近いのかも。『サザエさん』に出てくる三河屋さんの三郎さん(サブちゃん)、ご存じですか? 三郎さんは、時々磯野家の勝手口に現れては、しょうゆなどのさまざまな生活必需品の注文を取り、配達していますよね。カスタマーサクセスは、まさにこれです。
顧客(カスタマー)が困ったときに呼ばれてから登場する「お問い合わせ対応」ではなく、顧客がこれからぶち当たる課題・困りごとを先読みし、自発的に行動することで先に解決していく。それによって顧客のそのサービスに対する満足度は高まり、そのサービスを継続したり、オプションを付けたりするという行動につながると。このたとえ話はよく使われるようです。
なるほどねえ。まあ確かに「カスタマーサクセス」としか言いようがないか。今までになかった概念だしね。
LTV
私の苦手なアルファベット3文字用語です。せめて「Life Time Value(顧客生涯価値)」と言っていただきたい。顧客が企業のサービスやプロダクトを購買、または利用を開始して接点を持ったときから、その関係が終了するまでの期間に得られる収益を算出したものらしいです。
世間にサブスクという新しい形態が現れ、「売るまでではなく、売った後が勝負」となりました。1人のお客様により長く、より深くそのサービスを使い続けてもらいたいと。サブスクは購入のハードルも下げますが、離脱のハードルも低いのが特徴です。
例えば音楽を聴く場合に、昔は約1000円を払って2、3曲入りのCDを購入するという形式が主でしたが、今は音楽聴き放題に毎月数百円を支払う代わりに、膨大な音楽を自由に聴くことができますよね。一方で、取引を終了(解約)することも、スマホでいつでも簡単にできます。企業にとっては顧客を獲得するコストが低下しましたが、それでもすぐに解約されてしまってはそのコストすら回収できない構造です。
でこの悩みを解消するのが、「カスタマーサクセス」であると。
繋がりましたね。カタカナ用語を調べていたら新しいビジネスの裏側が透けて見えたようです。なかなか興味深いですね。