詭弁とかディベートという「人を言い負かしたり、自分の術中にはめるテクニック」は昔からあります。昨日もYouTubeでひろゆき氏が芸人相手に「どちらが論破するか」の試合をする企画をやっていました。例えば、
『飲食店バイトは誰でも一度は経験しておくべき?しなくてもいい?』
というお題。
芸人
飲食店とかでバイト経験のある人は何をされたら嫌かが分かっている。だから嫌なこともしないしスムーズに物事が進む。絶対経験しておくべき
コンビニでも良くないですか?
芸人
やっぱり居酒屋特有のものがあって…
他の仕事でも嫌なことや大変なことはいっぱいあります。飲食店のバイトでしか体験できないことって何ですか?
芸人が、居酒屋は客とコミュニケーションを取る時間が長いため知ることも多くなることを挙げると、「飲食店でしか経験できない具体性のあることを言ってもらっていない」「飲食店でしか起きないことを教えてください」と反撃。するとこれまで饒舌だった芸人の喋りが徐々に崩壊しだし、しどろもどろの表情に。
この企画のすごいのは、芸人が(ハンデとして)どちらでも選べるということ。
逆に言えば、ひろゆき氏はどちらを選んでも勝つ自信があるということです。
こうして文字に起こすと、論点を少しずつずらして相手にスキを作らせているのがよくわかりますね。ここまで狡猾ではないにせよ、商談や会議の中で自分の進めたい方向に議論を持っていくのはちょっとしたコツがあるのだと思います。
ITパスポートと自動車教習所の試験
2年ほど前にITパスポートの試験を受けまして、なんとか合格しました。まあ、小学生でも受かるのでそれほど自慢にはなりませんが、「4択というのは勘だけでは乗り切れないなあ。やっぱり勉強しないと」と。妙に慎重になって過去問をかなりしつこく繰り返していました。実際は勉強も楽しかったんですけど。
で、問題の出し方にちょっと違和感を感じたのですね。これは、〇でもあるし×でもあるというような出し方。
「これ、どこかで感じたなあ」と思ったら、そうだ自動車教習所の試験でした。
問題
交差点付近に白い杖を持った人がいたら、徐行をするべき。〇か×か?
どう思います?これがまさかの×なのです。
「白い杖にかぎらず杖を持った人がいたら徐行しなければならない。」
ということでしたが、なんかおかしいですよね。問題の矛先が徐行から杖に変わっているのです。これはひっかけというより問題の作り方に問題があるんじゃないかなと思った記憶がよみがえりました。