デザイナー羊男の毎日

日常の「気づき」のおはなし。ごゆっくりどうぞ。

ロゴはすべてヘルベチカになればいい

電車の中に広告塔みたいな人がいました。

「え?」とあきらかに違和感がある。ジロジロ見るつもりはないのですが、目が釘付けになってしまいました。

とにかく全身ロゴだらけなのです。

帽子はStussy上着はBathing Ape、中から覗くシャツは、supreme、パンツは両サイドにTHE NORTH FACE、そしてスニーカーはナイキのスウォッシュ+NIKEロゴ。リュックにも何かロゴが入っていましたが忘れました(これだけでもよく覚えていたなあ)。

すべてのロゴが大き目で、遠目で見ると本当に広告塔のようです。すべてのブランドが見事にバラバラなのでよけいにそう見える。彼が各社からスポンサー料をもらっているとは思えないので、「私はこのブランドが好きです」というアピールをするため自発的に着ているのでしょうね。もしかしたら仲間内で流行っていて、どれだけレアなアイテムを持っているか競っているのかもしれません。

 

ロゴが世間に氾濫している

こういうのは特殊すぎるので例外としても、世間のみなさまロゴが大好きのようです。

さすがにひと昔前のDCファッションのような「あからさま」なのは少なくて、ちょっと一ひねりしているようです。家電なんかはかならず入っていますが、目立つ位置にあるとけっこう気になります。単体で見ればそれなりにカッコがつくのでしょうが、実際には部屋中にロゴがあふれることになります。私の家ではそれを避けるためになるべくメーカーを統一するという手段にでています。そういうとき無印良品はありがたいけど、性能面も大事ですから。選択肢としては毎回上がりますけどね。

ロゴが気になる部門での第一位は「自転車」。あれって何か文字を入れなきゃいけない決まりでもあるんですかね?メーカー名ではなく、必ず何かよくわからないモノが入っています。「CROSS ROAD」とか「Athletic Gear」とか…。このあたりは、「なんか入れないと寂しいだろ」というさみしがりやさんがメーカーに必ずいることが原因かも。

 

企業もロゴが大好き

2020オリンピック・パラリンピック以降、よけいにロゴという言葉の認知が高まった印象がありますね。私の会社も例に漏れずでして。新しい商品やサービスが企画されると必ずといっていいほど「ロゴを作ろう」という話になります。で、その都度その時々の想いを込めるので社内にもバラバラなロゴが氾濫することになります。

このあたりソニーなんかはすごくうまく統制がとれていて、パンフレットとかにロゴが並んでもいけてる感じがします。まあ、そもそものデザイン意識が高いのでしょう。

それができないのなら、もう「全部ヘルベチカにしてしまいたい」衝動にかられます。

といいつつ仕事なので依頼されれば作りますが、せめて「装飾的にならないよう」心掛けています。

余談ですが、私の家の電化製品はほとんどがPanasonicです。