なんだか毎日新聞の人生相談みたいな内容ですが…。
娘がですね、ピアスをしたいと言っていたことがあったんです。
私にではなく母親(私の妻)に相談したと。私に言えば反対されると思ったんでしょうね。ま、反対ですけど。
妻は「私も開けたい。だってピアスのほうがイヤリングよりカワイイのがいっぱいあるもん」と言うような人ですが、臆病者なので実際には自分は開けません。ただ娘は賛成してくれそうなのは母親だと察知して相談したんだと思います。
この件については山下達郎のラジオで同じ内容のことをたまたま以前にやっていて達郎氏は
「私は何事も現状維持をモットーとしています。マッチを擦るときでさえ箱の茶色の部分のすみっこのほうで擦るくらいなんです」
とおっしゃっていました。「よくわからない回答ですね」と付け加えていましたが、私は感覚的によくわかります。
そう、現状のまま残せるものはそのまま残したほうがいいんじゃないかと。なんかそのほうが残りの人生が豊かになるような気がするんですね。
でも、これでは曖昧すぎて止めるための説得にはなりません。
「親にもらった身体を傷つけて申し訳ないと思わないのか」というのもなんだか今の時代に合っていないような気がしますし。
「なぜ、ピアスを開けないほうがいいのか?」きちんと理路整然と説明できる方、みえますか?
ピアスを開けた自分が好きかどうか
たぶん娘はそんなに深く考えて言っているのではないと思います。その時の思い付きです。ならば仮に開けたとして、その「ピアスを開けた自分」をずっと好きでいられるかどうかを問うのはどうでしょう。一時の気分によって可愛らしいピアスを付けられるようにはなりますが、ピアスを取ればそこには生身の自分がずっといます。本当にその姿が好きでいられるかを考えなさいと。
言いませんでした
結局娘は私に相談せず、ピアスを開けることもなく今年結婚することになりました。私はなにも言っていません。娘の亭主になる人が賛成派か反対派かはわかりせんが、今後はその男が判断すればいいかと思っています。まあでも開けないんでしょうね、なんとなくそんな気がする。
まあ、たぶんないでしょうけれど、何かの折に私に相談することがあったら、言ってやろうかな。「そんな自分が好きか?」って。あと、自分の子供にも勧めるか?って。