今週のお題「眠れないときにすること」
今週のお題の中に、たぶん200個くらいはあるんじゃないかな?オフコースの「眠れぬ夜」ネタ。その人はたぶん40~50代でしょうね。
これ、ヒットしたんですよ。当時私は中学生でした。
ほとんどテレビに出ないバンドだったので、「小田さん、いいよね~」と話している女子がなんだか大人に見えたものです。私がポップスやロックの音楽に目覚めたのは高校からなので遠い世界のことのようでした。
ちなみに姉がズブズブにはまっていたのは「かぐや姫」や「松山千春」「さだまさし」だったのでよけいにオフコースとは無縁の無縁坂です。
高校生になってステレオを買ってもらい、音楽の楽しさや素晴らしさを知ってからですね。オフコースを聴いたのは。
その頃は、大瀧詠一や山下達郎、松任谷由実、YMOなんかのシャレオツなシティーポップス全盛でした。
オフコースはそれらのいわゆる「ニューミュージック」とは一線を画する個性があると感じていました。小田和正の書く抒情的な歌詞が、聴く人を「安全な場所にいさせない」リアリティで、心をわしづかみにします。
そりゃ、多感な高校生のボクはいちころですよ。
世間的にはちょっと根暗なイメージがあったので、表立っては聴いていませんでしたがローテーションの中に確実に入っていたと記憶しています。
で、タイトルの「眠れぬ夜」でした。これいい曲なんです、ヒットしただけあって。
ただ、他の曲とちょっと毛色が違うんですよ。
他の曲(Yes-No、さよなら等)のようなドラマチックな感じが少ないのです。
最初の部分
「たとえ君が目の前に ひざまづいてすべてを
忘れてほしいと 涙流しても」
歌詞の内容に反してすごく淡々としたメロディです。
そしてサビではお得意の美しい旋律
「愛にしばられて 動けなくなる
なにげない言葉は 傷つけていく」
おお、さすが小田さん。でも、また淡々と〆ます。
「愛のない毎日は 自由な毎日
誰も僕を責めたり できはしないさ」
今にして思えばアンビバレントな感情の発露をみごとに表現しているとわかりますが、最初に聴いたときは「変わった歌だな」くらいの感想でした。正直、印象に残らない。
でも、何回も聴き込むうちにその特異性やキャッチーな感じが気に入り「好きな曲」の上位に入りました。それなりに恋愛経験も積んで、歌詞の意味もわかってきますしね。
「眠れない夜と 雨の日には
忘れかけてた 愛がよみがえる」
そうだよなあ。いい歌だな、やっぱ。
眠れない夜は、この歌を聴こう。でも余計眠れなくなるかもね。
よかったら、あわせてどうぞ。