好きなものを発表するのって、なんかちょっとした勇気がいりませんか?
「え?それがいいの」「あなたってそういう感じ?」「レベル低っ」みたいに言われる(思われる)気がして。実際にはそんなに言われないんですけど、勘ぐってしまうというか‥。
逆に嫌いなものには饒舌になります。
自分が安全なところにいて、他を批判するのは簡単なことですから。
「好きなもの」を言うのは、すこしリスクをともなうんです。
試しに、私の質問に答えてみてください。「あなたの好きな音楽はどんなものですか?」 「あなたの好きな映画、なにかありますか?」
どうです?ちょっと用心深くなりませんか?
だから、「私は〇〇が好きです。」と素直に言える人をかっこいいなと思います。私は。(倒置法)
ここまで書いたら、好きなものについて言及しなければなりませぬ。
ちょっと前にやっていた神木隆之介の出ている宝くじのDMがたまらなく好きです。
これ、神木隆之介じゃないと実現できないんじゃないか?というくらいのハマリ役。
今見ても、やっぱりおもしろいなあ!いや、くだらないんですけどね。大好きです。
なんか、いかにも「元気出そうよ!」みたいなCMよりも元気が出ます。
上司の苦言、謝罪、そして隠し切れないワクワク。これが、リアルなオフィスで繰り広げられているところに異常にシンパシーを感じるのは私だけではないはずです。それでいて商品の宝くじの効能をきちんと受け取れる。
宝くじって結局「ワクワク」を買っているんですよね。
窓口で宝くじを買って、それをポケットに入れて、いずれそれがハズレ券になるまでの「時間」。それが宝くじの本質です。身もふたもない言い方だけど。
つらい、せつない、だるい日常の中で少しでも明るい希望が欲しい。豆電球くらいの希望でも(遠い目をして…)。
そんな思いを笑いに変えて、いや笑い飛ばして「買っちゃおうぜ、宝くじ」って思います。このCM制作した人たちの、クライアントに対するプレゼンが見たいな。
たぶん、制作者の一人がこれクライアントの前でやったんだろうな。
そう想像すると可笑しさひとしおです。